くまの園芸福祉倶楽部INまなびの郷

平成20日(13:0016:30

場所:紀宝町生涯学習センターまなびの郷(三重県南牟婁郡紀宝町

園芸療法士の養成から花の栽培講座等、紀南地域で始まった園芸福祉活動も10年近くを迎え、これを機会に、昨年に引き続き、いろいろな園芸福祉の実践活動の事例発表を行うとともに、園芸好きの人が集まり、この地域における園芸への取り組みがより活発になることを願って、今回、『園芸福祉と園芸療法の教育的効果を探る』をテーマに事例発表&パネルディスカッションが開催されました。

会場のまなびの郷には、約100名の参加者の方が、今日の講演を楽しみに集まりました。
くまの園芸福祉倶楽部会長 芝崎 裕也氏より開会の挨拶がおこなわれ、来賓の三重県議会議員 萩野虔一氏より祝辞をいただき始まりました。
●「尾呂志学園と紀南ひかり園の教育的効用を探る」
尾呂志学園小・中学校教論 森倉睦成氏の報告。園芸を通じて関わりを持ってきた知的障がい者と尾呂志学園の児童との活動、活動から得られた成果、そして活動を通じて変わっていく児童の様子、芽生えた想いなどを発表しました。
紀南ひかり園生活支援員 岩本陽介氏による、紀南ひかり園からみたひかり園園生と尾呂志学園の児童との交流について発表がありました。
岩本陽介氏がこの活動で、感動したという話しをされました。彼は、児童たちに「知的障がい者」とは、ということを何度も何度も色々説明してきたそうです。しかし、ある児童と園生の会話を聞いて、愕然としたそうです。その会話とは、児童「Aさんは子供見たいやね。」Aさん「子供と違うよ。僕は大人やで。」そのあといった、児童の言葉に涙が頬を伝ったそうです。それが、左の写真です。これだけで交流を持った意味があったと思います。
●「尾呂リハビリ診療所と尾呂志学園との交流活動報告」
尾呂志学園小・中学校教論 栗須高洋氏による 尾呂志学園の児童と尾呂リハビリ診療所との交流を通じて、身体が不自由な人や高齢者への
学校から見た児童の様子や変化、効果として交流した人たちへの理解を深め、人を大切にする気持ちや思いやりの心がはぐくまれたことのについて発表がありました。
尾呂志リハビリ診療所作業療法士 畠美奈氏による尾呂志学園の児童尾呂志リハビリ診療所の通所される皆さんとの交流、様子について作業療法士の目を通して報告がありました。発表の前には指の運動を指導して、参加者をリラックスさせることも忘れないところはさすが作業療法士というところでしょうか。
「紀南ひかり園と御浜天地農場との就労支援活動報告」
紀南ひかり園生活支援員 岩本陽介氏と御浜天地農場長 山本章彦氏による発表
、障害者の方々と一緒に行っている農業についての報告がおこなわれました。大企業のない紀南地域での主幹産業である農業への障がい者雇用から、障がい者の方々の自立していく方向を探っていく中で、創意工夫された取り組みが紹介され、来場者の方々の共感を得ました。格好は、藤崎マーケットでしたが、内容はまじめな取り組みについての発表となりました。しかし、蕾を使って、無理やりライ・・・・にもっていきましたが。
休憩を挟んで、パネルディスカッションがおこなわれました。
それぞれの分野での詳しい事例や、園芸に関する専門的な知識がわかりやすく聞けました。
近藤まなみ氏(群馬県にて花の生産農場を展開。全国にて園芸福祉、園芸療法の指導研究≪アドバイス・コーディネーター等)を行う。岐阜県立国際園芸アカデミー客員教授、級ヤの情景研究所 NPO法人花の情景研究所 理事、特定非営利法人 日本園芸福祉普及協会 公認講師
自己紹介を兼ねて、氏による園芸福祉への取り組み事例紹介をしていただきました。
園芸研究家の草間 祐輔氏(千葉大学園芸学部卒業後、ロサンゼルス郊外のガーデンセ ンターに勤務する。その後、家庭園芸薬品・肥料メーカーに入社して講習会講師などを担当し現在に至る。趣味は花や病害虫の写真撮影)からは、自己紹介を兼ねて、病害虫への対策の仕方をパワーポイントを使って、詳しく教えていただきました。花づくりの心得に参加者のみなさんは聞き入りました。
園芸研究家の小笠原 誓氏(千葉大学園芸学部卒業後、ロサンゼルス郊外のガーデンセンターに勤務。その後、名古屋市内の園芸専門店の経営に関わる傍ら、NHK「趣味の園芸」の講師や民放各局のTV・ラジオの園芸相談等で活躍中)からは、自己紹介を兼ねて、前日収録したばかりのNHK趣味の園芸での話から始まり、今回出版されるクンシランの花の紹介について話されたあと、熊野の花づくりについてお話をされました。
自己紹介の後「園芸福祉と園芸療法の教育的効果を探るをテーマに南佳壽グリーンアドバイザーのコーディネイトによるパネルディスカッションとなり、皆さん熱心に聞き入っていました。
草間 祐輔氏より、世の中はグローバル化が進んでいるが、地域ならではの環境にあった熊野らしい園芸活動を生みだして欲しいとメッセージがありました。
会場に訪れた人からも、お花の育て方などの質問がとび、終始アットホームな大会でした。

閉会式
くまの園芸福祉倶楽部副会長の倉本 健二氏より挨拶があり、貴重なお話しを楽しく聞けた報告会。講演会が終了しました。
自助具の展示があり、小笠原誓氏と、草間祐輔氏が熱心に説明を受けておられました。
各施設等の、パネル展示もされました。ナイトガーデンのパネル展示もしました。
3人の講師の皆さんと今回参加したくまの園芸福祉倶楽部のメンバーです。

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