種子が稔らないこと。生殖不能で種子ができないため、次代の植物が得られない場合をいう。環境とくに栄養条件が悪いため、不稔となることもあるが、栽培と育種のうえで問題となるのは、
@生殖器官に異常がある場合。原因が遺伝的なものと生理的なものとがある。最も多いのは、花粉に異常が起こることで、雄性不稔性といい、人為的に交雑する場合は自家受粉しないよう除雄する必要がないので便利である。
A不親和性の場合。交雑不和合性と自家不和合性がある。
B異型花柱花の場合。同種の植物でも、おしべとめしべの長さに差があって受粉しない。
の3点が考えられる。また、完全な花粉や胚珠ができない場合や3倍体など、受精後の発育異常のために種子が完成しない場合をいう。ブドウ、リンゴなどは同一株の花粉では結実しない。 = 不和合性
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