特 徴 |
年末を飾る鉢花の王様として古くから親しまれてきました。赤い花びらが上方に反り返って咲く姿が「かがり火」に似ているので、和名はカガリビバナといいます。 原産はイタリアから中近東にかけての地中海性気候の地域です。ここでは夏に葉が落ちて、地下茎の太った球根状態で休眠し、秋以降に生育し開花します。日本でも同じような生育パターンで毎年開花させることができます。花芽は葉腋にできるので、葉1枚に花芽が1つできます。 |
購入時の株の選び方 | 花や蕾、葉が多く、よく締まった生育をし、病害虫のついていない株を選びます。 |
置き場所 |
冬は日当たりのよい室内に置きます。寒さには強く2℃程度までなら大丈夫です。ガーデンシクラメンなどは0℃以下でも冬越しします。日照不足になると軟弱になり日持ちが悪くなります。暖房機の近くには置かないようにします。暑さには弱いので、夏は戸外の涼しい半日陰の場所に置きます。 |
水やり | 水が多いと根腐れを起こすので、土の表面が乾いてから水を与えます。 |
肥 料 | 開花中は週1回、液肥を規定倍率に薄めて与えます。 |
植え替えと育て方 |
シクラメンは毎年花を咲かせることができます。暑さに弱い植物で30℃を超すと生育が急速に衰えるので、上手に夏越しさせることが翌年の花を咲かせるポイントになります。 花後に株が弱ってくれば5月以降水をまったく与えないで、乾燥させます。地上部は枯れてしまいますが、球根は休眠状態で生きていますから、雨の当たらない日陰の涼しい場所において夏越しをさせます。この間に水をやったり、雨に当たったりすれば球根は腐ってしまうので注意します。9月ころになれば球根から新芽が伸びはじめるので、土をほぐして一回り大きな鉢に植え替えて水やりを始めます。用土は赤玉土5、有機質用土3、パーライト2の混合土です。この方法で夏越しした株の開花は、普通より少し遅れて1〜3月ごろになります。 もし、花後も株が弱ることなく順調に育っているようなら、休眠させないで、普通に水やりをして、半日陰の涼しい場所で育て続けてもかまいません。しかし、生育状態で夏を上手に過ごすのはかなり難しいものです。(技術もありますが、むしろ球根が強いか、弱いかによることの方が大きいようです。)夏越しできれば、9月には1回り大きな鉢に植え替えます。開花期は休眠させた時より早くなります。 秋から冬には蕾や花茎にかびがついて腐る灰色かび病が発生するので、見つけ次第早めに抜き取ります。温度の高い時期は株全体が腐る球根軟腐病や萎ちょう病など病気が多発します。土は必ず消毒したものを用い、涼しく管理して予防します。 |