葉がのこぎりの歯のようにぎざぎざしているので、和名をノコギリソウといいます。ヤローという名のハーブとしても有名で、ドライフラワーとしても人気があります。

　ハーブとして使われるのは、白花、桃花、赤花の種類で、よく似ていても黄花種やウーリーヤロウは別の植物です。荒地を好み、丈夫で手のかからない植物ですが、放任すると勝手に広がってしまうので注意します。葉は、ハーブティーや食用になり、殺菌効果や止血効果があるので、よく傷薬に使われます。

　寒さには大変強く、戸外の直射日光の当たるところがよいでしょう。耐陰性もあるので、多少の日陰でも育ちます。暑さにも強いのですが、蒸れには弱いので、夏は風通しに気をつけます。鉢植えは、日当たりと風通しのよい戸外で育てます。夏は半日陰に置きます。

　庭植は特に気にする必要はありません。鉢植えについては、春の生長期から開花まで水切れのないようにたっぷり与えます。他の時期は土の表面が乾いたら与えますが、できるだけ乾燥気味に管理しましょう。とくに、夏場は、蒸れないよう少し乾燥気味にしましょう。

　タネまきは、3月中旬から4月下旬か、9月中旬から10月中旬です。

　株分けは、植え替えと同じ時期に行えます。挿し芽は、5月上旬から7月上旬か、9月中旬から10月中旬です。酸性土壌を嫌うので、苦土石灰をまいて中和してから植え付けます。（あまりこだわらなくても、大丈夫です。）冬は地上部が枯れますが、耐寒性が強いため数年でいっぱいに広がるので、間隔を十分に取って植え付けます。花は5月から10月まで楽しめる。